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映画『ぼくのバラ色の人生』

2010年7月18日 日曜日 01:22

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もっとファンシーにかわいらしく、男の子が女の子人生を邁進するおはなしかと思ってた。思いの外重いな。今終盤だけど、ちょっと見てられない。

アマゾンのレビューを見ると、性同一性障害発覚時の本人の悩みや、親の悩みに感情移入しながら見る人が多いようだけど、腹立ちしか湧かない。親はなぜもっと早く子どもを需要できないのか。

まあでも、これは性別のハナシだからいろいろ分かりやすくて、周りの反応も極端すぎるほど極端で、差別の目とかも分かりやすく「ザ・差別」な感じだけど、これが、親の望む子ども像が「もっとかしこい子=やればできる子」とか「もっと女の子らしい子」とか「当然大学進学する子」とか「当然安定した就職をする子」とか「当然適齢期で結婚する子」とかいうもやっとした内容だと、親は諦観するタイミングがないし、子どもはじくじくといつまでも親の目を気にしてイマイチ自己肯定できない、みたいなことになるんだよね。

親は、お腹に子どもがいるうちは「五体満足ならいい」って思ってるのに、いつのまにかあれもこれもと欲をかきはじめて、結果的に子どもの育ちを妨げかねない。‥‥というのはある教育者が言っていたことだけど、まったくそのとおりだ。たぶんそれは仕方のないことなんだろう。いつのまにか、子どもにあれこれ望む感情と愛情を一緒くたにしてしまうんだ。子どもはそれに応えようとするから、親はますます勘違いするんだ。でもその愛情のようなものは、子どもにとってはほとんど毒でしかないんだ。

親は早いうちに、きっぱり諦めて子どもを自由にするべきだ。

子どももがんばって諦めますけど、親の諦めなさを。でもそれは大人にならないとできない。ほんとはそれじゃあ子ども時代がもったいない。親が早めに諦めるべきだ、ほんと。

わたしは、自分が親になったらそういう客観性を見失うと思うから親になるのは恐いけど、でも性同一性障害くらい簡単に受け容れられる自信ある。

同じく性同一性障害をテーマにした映画で、『トランスアメリカ』というのを見たことがある。

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登場人物が親も子も大人の設定なので、重いテーマで差別とかいろいろあっても、まだラクに見れる。切り口も、すこしユーモアを交えていたような気がする。内容はあんま覚えてないけど、すごく満足度が高かったのは覚えてる。

ついでに思い出したからメモっとくと、ドラッグクイーンの話で、『キンキーブーツ』ってのがすごくおもしろかった。

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試写室で見て、あんまり良くて、帰り道に名古屋のでっかい交差点のとこで踊ってたのを覚えてる。音楽がよくて、その感じが体から消えていくのが惜しくて、ぐるぐる踊ってた。

映画『トーク・トゥ・ハー』

2010年7月10日 土曜日 18:57

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ペドロ・アルモドバル監督作品。

学生のころからこの人の作品たまに見ていたけど、世界観が強烈だしテーマは多分普遍的なんだけど表現にエッジが効きすぎていて、遠い感じがしていた。

最近すごく好きだ。媚びがなく、ピュアで、表現が的確で、かっこいい。

純真さをそのまま持つがゆえにアンモラルで世間との亀裂が生まれる、でも純真さを迷わず手放さない潔さが、本当にかっこいい。

映画『マレーナ』

2010年7月10日 土曜日 16:55

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前半は、思春期男子のリビドーしか描かない気かと辟易したけど、後半、マレーナが加速度的に堕ちていく様は見事であった。

映画『ホテルルワンダ』

2010年6月26日 土曜日 22:29

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戦争のときの闘争心と、野球やサッカーでヤジる人と、なんか出てるアドレナリンが似てるように思える。違うのは分かるけど、なんか誰でも因子を持ってると感じてしまう。

たった11人でも、国を背負って戦う集団というのは、なんだか不気味。11人がテレビ視聴率43%とか占めて、国のムードをなんとなく変える。なんとなく。はじまりはいつも「なんとなく」。

こないだ、会社に来てた人が「北朝鮮の人のうち、何割くらいの人があの国営放送をマジメに聴いてるんだろう」と、まさかそんなにいないだろうという口調で言っていた。ほかにも彼は、日本のある地方へ行って、土地の人のアイデンティティの持ち方にびっくりしたりしていた。

そういう、自分の手にしているものさしが世界標準だと信じ込んでるような人が、東京でマスコミの仕事をしてる。

「なんとなく」は、「無自覚」に巣くう。

‥‥なんか話が遠いな。

映画は、フツ族とツチ族の内紛の話。

この映画における悪者はフツ族(国民の多数派)。でももともとフツ族のほうが差別を受けてきた。まあ、もともとといっても、それよりもっと前は、遊牧民か農耕民かの違いだけで平和にやっていたのが、白人がルワンダを植民地するようになって差別が生まれてしまったらしい。そういうごたごたの最後の紛争が、この映画の背景です。詳細はwiki参照。

で、主人公は、四つ星高級ホテルの支配人でフツ族のお父さん。フツ族だけどいい人。人種で差別したり闘争したりすることを間違っていると感じている。奥さんがツチ族で、子どもも4人いて、すごく仲良しで‥‥。

映画って、その内容を説明するのは虚しいことです。音楽でも舞台でも、お祭りでもなんでも、感動したものの対象について説明するのは虚しい。なぜなら、その映画や舞台やお祭りは、言葉で説明できないから映画や舞台やお祭りなのであって、それがどんなものか知りたいならググればいくらでも出てくるし、それ以上に正確で分かりやすいデータを整える自信ぜんぜんないし。

だから、いつも書くのは、それを見たり体験したりして自分がなにを考えたかとか感じたかとかだけなんだけど、今日はなんとなくサッカーのことと、それから、無自覚の罪深さとか、ホテルでたくさんのツチ族を救った主人公の能力の高さについて考えたり感じたりした。

自分のすべてを理解している人間はたぶんいない。無自覚は誰にでもある。

わたしは最近、自分のちょっと嫌な部分に気付いた。案外根深くて、直らないだろうなと思うけど、自覚はしておきたいなーと思っている。

あと、主人公はすごく強くて賢くてやさしくて、あの判断力とか行動力とかは自信に裏付けられてるからにちがいないと思うんだけど、自分のダメな部分への自覚も自信と同じくらいるんだろうと思った。ダメな部分への自覚から人は当然逃げがちなんだけど、それだと結局輪郭がぼやけるのでダメ。いざというときに役立つ自信は、もっとエッジの効いたやつじゃないと。

日本はこの映画を、商業的になりたたないってことで最初どこも配給しなかったらしいけど、こんなおもしろいのになぜ成り立たないんだろう。ルワンダ紛争じゃ広告的に弱かったのかな。ものがたりの作りは非常にうまく、ぐいぐい引き込まれた。

あ、テーマが暗いわりに配給権が高かったから、だと。すでにいろんな賞をとっちゃってたんだ。(wiki参照)

映画は無関心について大変批判的だったけど、差別とか内紛とかは、日本にいるとどうしても遠い。『闇の子供たち』も、あれ日本人は加害者側であって、加害者というのは被害者の気持ちに対して徹底的に無関心だよね。じゃなきゃいろいろ破綻してしまうから。‥‥という部分を江口洋介が演じていて、傑作だった。これもストーリーもうまかった。

映画『旅の重さ』

2010年5月23日 日曜日 14:05

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母親(岸田今日子)男を連れ込むので息が詰まり、お遍路に出た16歳のロードムービー。性的なことがちょいちょい起こる。

居場所を求める旅というのは、居場所がない時にしかできない。主人公はそれをして、最後に「とりあえず帰る場所」を作った。

居場所がないのに旅にでなかった子(秋吉久美子)が自殺するエピソードもさらっと効果的に盛り込まれていた。

居場所なんていつも「とりあえず」なんだと思う。「とりあえず」のうちの一個がたまたま死ぬまで続くだけ。