わたしの指先のオシャレを、何度も、手に取りながら、うっとりと、褒めてくれたのは、彼氏でも会社のオシャレ男子でもマニキュア好きの女子でもなく、園児でした。
子どもはキラキラしたものが大好きです。とくに女の子。(性差って育っていくうちにすり込まれるのだと思っていたけど、保育仕事するようになって、生まれつきなのかもなって諦めるようになりました。女の子はキラキラしたものやアクセサリーが大好きです。男の子は戦闘が好き。)
子どもはときどき、へんなものを注視、観察することがあります。絵本の中の地味すぎるサブキャラだったり、床の上の小さなゴミだったり、ささくれだったり、わたしの首のブツっととびでたとこだったり。
今回のマニキュアも、透明マニキュアに指先だけラメ、というかなり地味なもの。爪は短く切りそろえているし、だれも気付かないだろうというくらいの気持ちで出勤してしまったのでした。
ところが、積み木遊びをしているときに3歳くらいの女の子が「キレー!」と感嘆するので何事かと思ったらわたしの指先のラメに気付いたようで、「見せて!触らせて!」とものすごい積極性。形を整えているわけでもなし、本当に大した爪じゃないのに「これマニキュア? キラキラしてる。すごいきれー!」と、触ったりながめたりしながら、持って帰れるものなら持って帰りそうな勢いで愛でてくれました。
こういう子どもの姿を見ると、女の子だなーなんていうより前に、発達心理学の教科書で習った「ファンツの選好注視法」を思い出します。関係あるかないか分かりませんが。
そういえばこの日の午後、自由遊びで工作をする時間があって、ほかの先生はカメラとか望遠鏡とかバッグとか、おもちゃになりそうなすてきなものの作り方を知っていて子どもたちと遊んでいたのだけど、わたしはそういうネタを持っていなかったので、キラキラ光るきれいな紙の切れ端を使って、ただのリングを作りました。
紙を細長く切って、半分に折って丈夫さと両面キラキラを確保して、子どもの指にちょうどいい長さに切って、セロテープでわっかに留めただけのリング。
これが大受けで、中には10本全部の指に付けようとする女の子まで。男性の先生が「女の子はこういうのが好きなのかー」と感心して、折り紙指輪やリボンカチューシャや、ショッキングピンクの毛が生えてる針金(あれなんて言うの?)でティアラなんかを作ってあげていました。
ちなみに大人の女が好きなのは、自分のキラキラした指先を「すごい!」「きれー!」と撫でられながらほめられることです。
ファンツの実験
まず、下の6種類の円盤状のカードを用意します。
- 人の顔の図柄のカード
- 活字が並んでいるカード
- 同心円の模様のカード
- 赤一色のカード
- 白一色のカード
- 黄一色のカード
これを、生後5日の新生児と、2〜6か月の赤ちゃんに見せ、注視時間を測定しました。
注視時間が長かった順に、ダントツ1位が人の顔(新生児で30%以上、乳児で40%以上)、2位が活字(新生児、乳児とも20%弱)、2位と僅差で3位が同心円。
図柄のないものは人気が低く、どれも10%未満。新生児は彩度の高いものを注視する傾向があり、赤、黄、白の順。乳児は白、赤、黄の順。
この実験から、自分の顔や形さえも理解しない新生児が生まれながらに「人の顔」をより後飲んでいることが分かった。
人の顔以外では、図柄の込み入ったものほど好み、図柄のないものでは彩度の高い物ほど好む。
